ホテル八甲(はっこう)

鯖子・・板長が戻ったら直ぐに仕入れに向かったけど
　何かあるのかな？

鯖男・・今日からインターハイで青森市で開会式が
　行われ、全国の高校生が青森・岩手・秋田の会場で

　熱戦が始まるんだ、板長ホテルにも福井県の選手が宿泊

鯖子・・それで八戸市内はどこも大忙しなんだね！
　県全体が忙しいのかも・・・

　で・・何でイカをいっぱい買ったの？

















鯖男・・選手達に八戸の新鮮なイカを食べてもらうためため
　何と言っても、夏イカは甘く柔らかい。

鯖子・・そうかーあの甘さはい９月上旬迄が旬だわね！
　ユカちゃんがやっている行程は・・もしかして塩辛？

















鯖男・・イカの「ワタ」八戸では「フ」
　内臓が大きくなってきたから板長が仕込めとユカに指令
　
　この味は、八戸で言うと「イカの切り込み」だね
　干す時間が短くして、生感覚を強くして食べる

　鮮度が良くないと食べられない！
















　特にこの夏場の暑さでは内臓が腐りやすく
　苦味や生臭さが出やすいから・・鮮度が良いものでないと

鯖子・・日持ちがしないんだ？

鯖男・・秋イカは魚体が大きくなり生体（大人）になる
　海水温が下がり大人になったイカは夏イカより日持ちする

　そして味だけど
　夏イカは甘さ・秋イカは弾力のある歯ごたえ・・と
　イカ本来の濃い味わい・・と分かれる
















鯖子・・何時ごろからが分かれ目なの？

鯖男・・どの魚も秋彼岸から変わりはじめると言う

鯖子・・この写真だと塩をして干しているけど
　必ず干すんだ？

鯖男・・塩辛を作るには干す行程がないと出来ないよ
　板長は生感覚が好きだから・・ほして３時間ほど・・

　干さないものが「イカの切り込み」
　水分量を調整して各家庭の味に仕上げるんだ・・






















鯖子・・本当だ・・イカのワタが大きくなった分、色艶が
　良くなったんじゃない？

鯖男・・これはイカがオキアミ、エビの形をした
　小さな餌を食べたから、この色になり大きくなる

　日本海のイカはイワシ
　太平洋のイカはオキアミ
　
　餌の違いで味も変わる・・

















鯖子・・では、塩辛も太平洋側と日本海側では違うのね

鯖男・・そうだね！その土地の風と風土が味を決める
　
　だから

　板長塩辛・・切りこみ・・八戸でしか味わえない！

鯖子・・では・・『是非八戸に、おいでよ～』だね♪