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2009年02月28日(土)更新

虎鯖物語・・その2

鯖と格闘1

虎鯖作り

厨房に入り鯖を見ては〆鯖にチャレンジしていますが、最初は〆る事の意味や
ゴマ鯖と真鯖の区別も知らないで調理をしていました。

どの鯖でもとりあえず〆鯖になるのだと信じていました。そんな時です、鯖を知り合いからもらった時のことです。小ぶりだが〆てみようと思い調理してたべたのです・・・

その夜のこと、無性に暑い、体が痒い、なんか体が変だ?起きてビックリです顔がまん丸に腫れあがり体全体がみみず腫れ状態です・・即病院です。

そうです、鯖に当たったのです、大当たりでした・・
ヒスタミンに当たったのです、
ヒスタミンはアレルギー物質で青魚には必ず含まれていて

鯖には特に多く入っています、鯖は青魚の中でも魚体が大きくヒスタミンの含有量が一番多い魚です。
このヒスタミンは温度の上昇で増加しますから、鮮度の保持と調理の工程を低い温度の中で調理して行くことを知りました。
それを知ったのは後からイナダと鯵でも当たり文献を調べて、当たらないようにするにはどうすればと調べたからです。生の鯖はとにかく早い調理を、冷凍の鯖も解凍後の処理を早くして室温や水の温度を上昇させない工夫をして調理してからは、青魚を食べても当たってはいません。

一度ヒスタミンに当たると体が反応しやすくなり、少量のヒスタミンでも当たります。
当たったら・・半年間は青魚を避けた方がいいでしょう!

※板長、母から「蕁麻疹には白桃がいいわよ」と聞いていました、当たった時は白桃の缶詰をバクバク食べます・・
蕁麻疹は引きませんが「痒み」は消えます・・体験談!

板長は現在、鯖を加工する際は水を分解してできる酸性水で消毒をしています。
酸性水は水を分解して精製された水なので体内に入っても当然問題はありません、アルコール消毒より安全です、厚生省からも消毒の効果は実証されています。

調理は低い温度で手早く、酸性水でよく殺菌をしてから行なっています。

板長・・何度ヒスタミンに当たったか・・数知れず
でも高校時代の「あの〆鯖」を作りたいの一心でした。宿泊される方は、「八戸の名物は?」との問いに

「虎鯖」が名物です・・と言いたかった・・


鯖と格闘2

虎鯖作り

味の確立は長い時間がかかりました
昔、友人宅で食べた〆鯖の味は・・刺身のようで酢の味が少し・・どうすれば?
塩をして、酢に漬ける・・これで〆鯖が出来る!やり方は間違ってはいません

そんな時車の中の、ラジオ番組の健康相談で梅の塩分について話がありました。

内容は、「おばあさんが、高血圧で塩分を控えめにと言われたが、好物の梅干ばかりを食べて・・・」「梅干しは体に良いのでは?しかし塩分が気になる」そんな相談でした。

回答は、「酸っぱい物は、塩分が多い程強く酸味を感じますから、梅の塩分が少ない物を選んで食べて下さい」との内容が返されました。

「そうか、塩分を多くすると酸味が強くなるんだー」これはヒントでしたねー
鯖のみそ造りにも共通するヒントになりました。
これで、酢を少なくする事をしりました、今まではどっぷり酢に漬け込んで製作していました。
塩を多目に酢は少なく・・・です。

ここで、塩と酢の関係を知る事が出来ました・・

鯖と格闘3

虎鯖作り

ヒスタミンを知り低温調理、塩と酢の関係味付けも・・でも、何かが違うのです。
味はただ酸っぱいだけです、高校生の思い出の味とは段違いに劣ります。

高校の時の〆鯖の味・・あれは漁師の息子だから鮮度が良いから「旨かった?」のか
仕入れの時は鮮度の良い鯖を買い求めても・・あの味にはなりません。

虎鯖作り

仕込みの工程に問題がある・・!
今、虎鯖はしっかりとした歯応えがあります、当時の鯖は仕込んでも「ネチャ」・・水っぽい。

板長・・ここに気が付いたのは「干し椎茸」がヒントになりました。
「干し椎茸」は天日に干すと味が出ます・・別物に変化します、ビタミンDを大量に含んで出汁も使えます。

「そうだよ・・鯖も味を凝縮しよう!」

ここがポイントでした・・今、「2段干し」は特許に申請中です。

味の確立は・・「干し」の工夫を何度か変える事で色々と見えてきました。
しかし・・太陽に当てたら鯖は腐ります、温度の上昇はヒスタミンが増殖します。

思考錯誤の末に・・ある工程を(ここは伝えられない・・秘技)
板長も〆鯖作り・・固定観念から脱却して・・初めて今の虎鯖作りに近づきました!

虎鯖作りは、板長の膨れた顔と同時進行で完成です・・作りの工程は特許の関係でお伝えできませんが
高校時代に食べた「あの〆鯖」が見えてきました!
日の出丸に乗って・・捕れたての鯖で・・「あの〆鯖」を去年味わいました!「旨かった!」日の出丸に感謝です。

この虎鯖は、「虎鯖 棒すし」にして、より味わいの出る料理へと変化しています。物産に行くと子供達が・・
「美味しい!」と言います、大人は固定観念で鯖を見ますが子供は正直に味を話します!

「虎鯖 棒すし」
(写真の「虎鯖 棒すし」は去年の秋、生鯖仕様の物です。)

「子供が食べる鯖作り・・でなければ!」

板長の技よりも・・やはり八戸の鯖無くしては・・あの味は出せません!これからも八戸の鯖の味を引き出した

『虎 鯖』を作り続けます・・ハイ



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