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2008年03月23日(日)更新

虎鯖 〆鯖の物語

鯖と格闘1
厨房に入り鯖を見ては〆鯖にチャレンジしていますが、最初は〆る事の意味やゴマ鯖と真鯖の区別も知らないで調理をしていました。

どの鯖でもとりあえず〆鯖になるのだと信じていました。そんな時です、鯖を知り合いからもらった時のことです。小ぶりだが〆てみようと思い調理してたべたのです・・・

その夜のこと、無性に暑い、体が痒い、なんか体が変だ?起きてビックリです顔がまん丸に腫れあがり体全体がみみず腫れ状態です・・即病院です。

そうです、鯖に当たったのです、大当たりでした・・
ヒスタミンに当たったのです、ヒスタミンはアレルギー物質で青魚には必ず含まれていて
鯖には多く入っています、このヒスタミンは温度の上昇で増加しますから、鮮度の保持と調理の工程を低い温度の中で調理して行くことを知りました。

それを知ったのは後からイナダと鯵でも当たり文献を調べて、当たらないようにするにはどうすればと調べたからです。生の鯖はとにかく早い調理を、冷凍の鯖も解凍後の処理を早くして室温や水の温度を上昇させない工夫をして調理してからは、青魚を食べても当たってはいません。

そして去年から、水を分解してできる酸性水で消毒をしています。
酸性水は水を分解して精製された水なので体内に入っても当然問題はありません、アルコール消毒より安全です、厚生省からも消毒の効果は実証されています。

調理は低い温度で手早く、酸性水でよく殺菌をしてから行なっています。

真鯖を干す

鯖と格闘2
味は長い時間がかかりました
昔、友人宅で食べた〆鯖の味は・・刺身のようで酢の味が少し・・どうすれば?
塩をして、酢に漬ける・・これで〆鯖が出来る!

やり方は間違ってはいません
そんな時車の中の、ラジオ番組の健康相談で梅の塩分について話がありました。

内容は、「おばあさんが、高血圧で塩分を控えめにと言われたが、好物の梅干ばかりを食べて・・・」「梅干しは体に良いのでは?しかし塩分が気になる」そんな相談でした。
回答は、「酸っぱい物は、塩分が多い程強く酸味を感じますから、梅の塩分が少ない物を選んで食べて下さい」との内容が返されました。

「そうか、塩分を多くすると酸味が強くなるんだー」これはヒントでしたねー
鯖のみそ造りにも共通するヒントになりました。
これで、酢を少なくする事をしりました、今まではどっぷり漬け込んで製作していました。
塩を多目に酢は少なく・・・です。

「虎鯖」は、鯖本来の味がして、柔らかく、酸っぱくない・・
そんな、〆鯖作りを目指しての作業が続きます。

ここからは、何時間位干すといいのか?干す時間の調整です。
塩を何グラム振り撒いて、何時間風に当てればいいのか・・

何度やり返したことか、失敗の連続です
干しがあまいと・・ネチャという感じに仕上がります。
干し過ぎると。硬い感覚で酢が染みこみません・・

鯖から水分を抜くと、鯖の味だけが残ります!

塩水を作り鯖を漬け込んで・・干す・・事もしましたが・・水分量が多くなり
乾燥に時間がかかります・・

そんな事を繰り返しながらの・・研究の日々・・ネチャ防止の研究です。
ある夏の・・暑さがこの問題を解決してくれました・・

昔と違い・・冷房はエアコンが主流です、家電のお店を歩いて気が付いたのです。
「そうだよ・・扇風機で強制的に水分を飛ばせばいいんだ!」

どこの魚屋さんでも一夜干しには・・この扇風機で乾燥をさせています・・
加工業者ではない・・ホテルの厨房での作業工程・・気が付かなかった!

虎鯖 刺し

扇風機に気が付いてからは、干す工程と塩の量を固定する決定するのには
時間が掛からずに出来ました・・・
今では、決められた塩の量と、乾燥の時間で製作しています。

鯖と格闘3
・ 鯖を選ぶ事が最大の仕事
・ 低温ですばやく調理で安全性を重視
・ 乾燥の時間を守り塩味の一定化
・ 1本1本心を込めて手作業で調理
この事を守りながら「虎鯖」を仕上げています。

八戸に秋サバは毎年帰ってきます、その秋サバを大切に調理して「虎鯖」にしてお届けします。




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