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2009年10月16日(金)更新

越前クラゲと格闘する日の出丸・・その1

板長・・やっと投稿が出来ます。

12日の夕刻、深川氏から
「谷口・・明日乗船出来ないか?船員が1人膝に水が溜まり
急に3日間休む事になって・・力が欲しい!」・・と

10.13日の出丸と越前クラゲの格闘

「いいよ!」の即答をした板長です。
青森のイトーヨーカドーで14日からの「虎鯖 棒すし」の
販売には、兄が1人で行く予定、板長は新物の鯖で虎鯖作り

バスケは体育館が床の張替え工事中でお休み・・なので
鯖を知るために板長に協力してくれている

深川氏の頼みでは、何が何でも応援をしないと!

2時の出港・・去年は週に2~3回の出港だったのに
今年は、越前クラゲの大爆発のせいで、毎日の出港

10.13日の出丸と越前クラゲの格闘

去年は、クラゲは発生しなかったので2時半~3時だった
出港が・・1時間早い

深川氏と乗り組み員達は、定置網の魚場に毎日通います
網を引き上げに行かないと・・クラゲの重さで網が壊れるからです。

10.13日の出丸と越前クラゲの格闘

去年は浮いていた定置網、今年は浮きません・・

10.13日の出丸と越前クラゲの格闘

網は、北網と南網の2箇所・・長さは1キロの誘導網
重さは何十トン・・取り付け経費は、とんでもない金額です。

10.13日の出丸と越前クラゲの格闘

その網が壊されない為の出港なのです。
船員さん達の・・この表情と雰囲気は

(今日の網の中には、何匹のクラゲ?何時に終了?)
そんな・・重苦しい雰囲気の仕事始まりです。

10.13日の出丸と越前クラゲの格闘

ロープと網は、日の出丸にとって・・生命です。
それを守るのが船員さん達・・網に一箇所でも穴が空くと

昔の女性のストッキングと同じに伝線してしまいます。
網が破れると・・漁にはなりません・・

つまり・・日の出丸は病気になるのです。

10.13日の出丸と越前クラゲの格闘

網を巻き始めて・・1時間半・・クラゲが固まりに・・
鮭だけだと何匹入っていても・・2、3時間で終わります

クラゲがこの量だと・・5000匹?(確かな数は?)
キヨさんが・・「6時に終わるかな?」とポツリ独り言

10.13日の出丸と越前クラゲの格闘

網の口を開き・・クラゲの除去・・押し出す作業です。
板長はこの作業の手伝いのために乗船したのです。

10.13日の出丸と越前クラゲの格闘

クラゲは・・泳ぐ?いいえ・・浮遊状態
押すと出て行きます・・前回の板長はクラゲに・・

「このヤローども・・寄り着くなー!」の罵声を発してました・・

しかし・・今回は「お願いだから・・来ないで!」
願いに代わりました!

10.13日の出丸と越前クラゲの格闘

クラゲのそばに・・何か小さな魚が動きます
深川氏が掬い取りました。

10.13日の出丸と越前クラゲの格闘

小鯵でした・・クラゲに進路を阻まれて・・右往左往
クラゲの触角に毒がある事を・・魚は知っています。

この時点で・・鮭は見えません・・何処へ?
もう毒で殺されてしまい・・網の底に沈んでいます。

10.13日の出丸と越前クラゲの格闘

10.13日の出丸と越前クラゲの格闘

夜が明けました・・まだ・・あの作業は続きます。

この日、鮭の姿を見たのは・・6時です、あの予想通りです。


その鮭の量は・・とても少ないのです。

写真を掲載しようか・・迷いました・・

操舵をするキヨさん・・魚市場に鮭を水揚げする際・・

「いぐべー・・はずがしがべー・・こったらの!」
(行こう、この漁(量)だと恥ずかしい!)

「わーこごさ・・いたぐねーじゃー・・こったら漁で!」
(これでは、俺のプライドが許さない)

15分の所要時間でした。

余りの少なさ・・労働時間の長さの苦労に対して
この漁(量)・・ミジメだったのです。

10.13日の出丸と越前クラゲの格闘

何を思うか?・・・

「谷口・・言うなよ・・」深川氏・・と

板長は・・思います。
※深川氏が言いたいのは、「クラゲ被害の時に騒ぐ奴ら」と
思われたくないからです・・・それは理解です・・

しかし・・板長の思いは違います!
「今、八戸の海の出来事を伝えたい」

このクラゲの意味は何なのか?
人的出来事?自然現象?一時の事なのか・・
陸では、ミツバチが消えた・・それも一時的なのか?

10.13日の出丸と越前クラゲの格闘

この日は、板長一人を港に下ろして・・日の出丸は
南網の点検に行きました・・

2時に出港・・板長が下船したのは8時、この時点で
6時間が経過しています。

後から船員さんに聞くと・・
「明日は、ダイバー達が網の状態を調べに潜るから
その準備のため・・仕事を終えたのは・?時だった」と

ガンバレ・・日の出丸!
クラゲに負けるな・・船員さん!



この日のクラゲは・・板長が乗船してから一番多い量です
網の中・・全てが越前クラゲでした。

押し出しても、押し出しても・・下からクラゲが
湧き出てきます・・とにかく写真を撮影する暇も無い状況でした。

ここで・・伝えて良いのか?判断が難しいですが・・
一応・・

日本海のクラゲと・・太平洋のクラゲでは大きさに違いが
時間が経つと・・当然生物は、成長します。

1個のクラゲの重さ・・半端な重さではないのです!


●板長より・・
日の出丸の乗船と日々の仕事で、なかなか投稿が・・
どの時間に出来るのか分からない状況です。

明日の朝、1時に起床して日の出丸に乗船します。
4日連続ですが・・手助けせねば!

投稿の乱れをお許し下さい!





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2009年10月14日(水)更新

クラゲ退治でした・・

本文 少し・・お疲れモードの板長です!

日の出丸の深川氏から昨日、電話があり・・
乗り組み員に疲れが出て・・乗れないか?・・と

急遽・・日の出丸に乗船の板長でして
今朝、1時に起き種差の沖の定置網に行ってまいりました。

台風でクラゲが去る事を願っていましたが・・
今日は今までで一番のクラゲの大漁日・・4000匹以上

その為・・海では、何も出来ない板長も
力仕事のクラゲ退治で奮戦をしてきました。

明日も日の出丸に乗船します・・全員疲れています

少しでも板長が乗って何か出来るならの気持ちです・・
板長船の上では紐も結べないのですが、クラゲを押し出す位なら・・

今、少しでも日の出丸に協力しなくては・・
この時の力仕事しか・・板長は出来ないので!


詳しい投稿は・・後日いたします。

2009年10月13日(火)更新

鯖の味噌煮の物語 ・・その2

昨日の続きです・・95%まで出来ました・・その後


※食材との出会い!

八助梅との出会いで鯖の味噌煮がほぼ完成しまし
そして森田味噌で・・

それから3年後、「八助梅」と出会いました。
母が友人からいただいたとその梅を見せてくれたのです。

お恥ずかしい限りですが、地元の南部町で取れるこの
「八助梅」を知らなかったのです、灯台下暗しですねー
実が大きくてカパッと割れてしっかりとした硬さのこの梅。
この「八助梅」がキーでした・・ほぼ完成です!

八助梅

この「ほぼ」完成は去年平成18年のことです、
今年平成19年の夏ついに最後のキーを見つけました、それは味噌です。
三戸郡の名川町今の南部町でいつも八助梅を購入するとき
に通る道沿いにそのお味噌屋さんがあったのです。

森田味噌・麹店

旧福地村役場の前に信号があります、停まると目に
「森田味噌」の看板が見えていました。
看板には「味噌」「麹」の字が書かれています
「変だな?」醤油の文字が無いのです、普通は味噌と醤油
はセットになるはずです、と言うことは・・・・
「味噌専門店」なのかな?
よし買って鯖の味噌煮に一度使ってみよう!そう思い店内に入りました。

古い看板で昔の風情が残る店構えですが、中は綺麗に
掃除がされていて可愛い置物が並んで入った人を
和ませるような雰囲気です、奥から女将さんが出てきて
優しく対応してくれました。

森田3年味噌

「私達で3代目、森田の味噌と麹を昔ながらの製法で
作り続けています、この家の菌で出来る麹で仕上げる
味噌を頑固に守っています。大豆は地元の農家と契約栽培、
水は地下水を使っています。」
醤油のことを聞くと「内は味噌の専門店ですから、
醤油は味噌を作るときに出る溜まり醤油が僅かに取れるだけなのです。」

また近くにいてこんなに「こだわって」味噌を作っている人がいたことを・・

早速購入して鯖の味噌煮を製作です。今年の秋に
「ほぼ」が取れて鯖の味噌煮が完成しました。

現在私はその味をもっともっと美味しくしようと日々格闘しています。
八戸の鯖、あの野菜、八助梅、森田味噌、
そして砂糖との勝負を続けています。

今私が作る鯖の味噌煮は、現在私が心の底から納得して
自信を持ってお勧めできるものです。絶対どこの鯖の味噌煮にも

負けない鯖の味噌煮です。

そうです『魚嫌いのお子さんも、美味しい!!
と骨ごと食べられることができる鯖の味噌煮』なのです。


※手間のかかるのは・・・

どうして谷口板長の鯖の味噌煮ができるまでに、
3日間もかかるのだろうか?

煮る事により、骨が柔らかくなり鯖を丸ごと食べられる。
しかしやたらと煮込めばいいと言うものでもありません。

この鯖の味噌煮を作るために3日間も手間暇を掛けるに
は、他にも色々な理由があるのです。

まず鯖を捌いて適当な大きさに切り、広い口の大鍋で
あの野菜と生姜、酒で6~8時間煮込みます、
小さな鯖の場合は切り身も小さいので6時間程で骨まで柔らかくなますが、
大きな鯖ですと8時間以上煮込まないといけません。

この煮込みでは何度もアクを取る作業が必要になります。
チョットでも目を離すとアクが溜まり過ぎて味落ちします。
こうしてアクを取り続けていると昔の人は本当に
丁寧に料理を作っていたのだと、つくづく思い知らされます。
この工程が済んだら、一晩寝かせて冷やします、
ここまでだいたい1日が過ぎます。

鯖のみそ煮 
 
翌日温度が下がった頃合を見計らって、鯖の汁に味噌と
砂糖を加えて鯖に味を付ける工程に入ります。
鍋に火をつけて煮詰めていきますが、ここがとても大切で
全神経を集中させて頃合を見極めます、火加減一つで煮汁
が苦くなり煮過ぎて味が別物になります。
火加減と味加減、この2つを常に確認していきます。
ここが昔、母が愛情込めてコトコトと煮ていた時と同じ
状態なのですね。料理に愛情を込めるというのは、
気持ちだけの問題なのではなく、やはりこういう手間を
かけることを言うのでしょうね。

鯖のみそ煮

鯖を煮あげるまでの時間は、その日の湿度が関係してきます。
2時間程で煮上がる時もあれば、3時間以上かかる日もあります。
季節によって、その日の天気によって全く違うのです、
不思議な物ですがそうなのです。正直言いますと
あの野菜と出会うまでは化学調味料を入れていました、
どうしても味を安定させようと思い・・苦肉の策でした
が・・そうだったのです。

しかし、今はそれを使わなくても済むようになったのです、
それだけあの野菜には奥の深さがあるのですね、
化学調味料は魚の旨みも消してしまいます
料理の基本の素材の旨みを殺してしまい。
「味に蓋をして調味料のあじを味わう」ことになってしまいます。
  
さて。煮詰まって煮汁に適当なトロミが出たら火を止め、
また一晩寝かして鯖に味を染み込ませます。
これで3日間が、あっという間に過ぎてしまいます。

味噌が少ないと鯖の臭みが消えません。
甘さがないと鯖の旨みが引き出せません。
トロミがないと鯖に味噌が絡みません。

そんな事を呪文のように唱えながら
26年かけて現在の鯖の味噌煮が完成しました。

最近よく耳にする「食育」その考え方からも、
青魚を骨ごと食べられ、しかも魚嫌いのお子さんにも
喜んで食べていただける私の鯖の味噌煮は最適の品だと思います。

またお年寄りの方にも喜ばれる料理として好評を戴いております。
そればかりではなく酒の肴として、のんべーの皆様にもファンが増えています。

最近は、一度注文をしていただいたお客様から
「子供にまた食べたいと言うので」と繰り返し購入してい
ただけるようになりました。

また、祖父母食べさせたいと毎月買ってくださるお客様もいらっしゃいます。
真空で冷凍してお届けいたしますので、チョット手抜きを
したいなーと思った時に姑さんやお子さんのおかずとして
も調法していますと主婦の方からも喜ばれています。

鯖のみそ造り

ここまでして出来上がる『鯖の味噌煮』を谷口板長が名を付けました
『鯖のみそ造り』の名で販売して行きます。

この製法、あの野菜を使うこと、分量等々を現在

特許に申請をしました。



※明日から青森市のイトーヨーカドーで
この「鯖のみそ造り」「虎鯖 棒すし」等々を販売いたします。

青森市では、ねぶたの期間中にアスパムで販売しましたが
市内の店舗での販売は初めてです。

初出店なので・・お値段はリーズナブルに設定いたしました!

青森市・近郊の皆様・・どうぞお越しください!





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2009年10月12日(月)更新

鯖の味噌煮の物語 ・・その1

今日と明日は、

鯖のみそ造りの物語を書きます。

ブログを書き始めた当初の日記を投稿し直します。
相当前に戻らないと読めない日記なので・・

そして、板長の鯖料理の原点がここにあります。
板前をして、鯖をきれいに3枚に捌けない板長は

鯖をブツブツと筒状に切ってしか調理出来なかった時代の話です。

【板長の鯖料理・・アーカイブ】

谷口板長の鯖のみそ造り(鯖みそ)は試行錯誤を繰り返して、遂に完成しました。
化学調味料や防腐材を使わないで3日間手間暇掛けて煮込んで完成する
鯖の味噌煮の話しです。

 昔、谷口板長がお母さんに作ってもらった、
そのときの味を再現した物なのです。
地元のこだわりの梅と味噌を使って、谷口板長のこだわりをお話します。

「鯖のみそ煮の物語」

※ 思い出の味を再現したい。

私は今年、平成21年で53才になります。
ホテルの板前を張って約30年、毎日お泊りくださるお客様
に喜んでいただける食事を作らせていただいています。

せっかく八戸まで来てくださった皆様に、
地元の食材を使った料理を食べていただきたい。
そんな気持ちで毎日板場を仕切っています。

八戸の海産物はご存知のように、さば、いか、いわしなど
が豊富で有名ですが、その一方で種類が少ないのが欠点でもあります。
ですから素材は最高にいいのですが、どうしても料理の献立が限られてしまいます。
地元の限られた食材でなんとかお客様に喜んで貰える
料理はないだろうか?日々そんな事を考えていました。

そんなある日、ふと子供の頃に食べた鯖のみそ煮を思い出したのです。
私が子供の頃に食べた鯖のみそ煮は甘辛く、ご飯のおかずに最適でした。

「鯖のみそ煮の物語」

焼き魚のように骨を取る必要の無い、骨ごと食べられる
鯖のみそ煮は子供にも食べやすく、しかもその甘辛さが
ご飯にとても合うので大好きだったのです。

夕方まで遊んでお腹を空かして帰ってくる道すがら、
家の方からかすかに鯖のみそ煮の香りが漂ってくると、
夢中で走って帰ったものでした。

あのころの鯖のみそ煮を思い出した私はその味を
忘れられずにいた私は早々板場で作ってみました。

たしかに新鮮な地元の鯖を使って作る鯖のみそ煮は美味しくできました。
しかし、あの、あの子供の頃に夢中になった母の味ではありませんでした。

※  目指すのは 

 「魚嫌いな子供も、美味しい!と骨ごと食べられ、
ご飯がモリモリ食べる事が出来る鯖のみそ煮」だったが・・・・

昔の味を早々母に作り方を聞きに行きました。
しかし昔と今とでは時代が違いました。

当時は石炭、薪ストーブ、七輪などで調理をしていました。
冷蔵庫、冷凍庫の無い時代ですから安かった鯖を大量に買い、
そんな昔ながらの調理器具の上に鍋をかけて時間をかけ、
コトコト煮て作っていたのです。骨まで柔らかく煮える
くらい時間をかけて作っていたのです。

「鯖のみそ煮の物語」

そうです、その日に購入してその日に仕入れた鯖を煮て、
その日に出すような時間の掛け方とは全く違っていたのです。

これはとても凄いヒントになりました。時間をかけて、
手間暇惜しまず作る・・まずそれを基本にすることに決めました。

家庭で圧力鍋を使って鯖のみそ煮を作られる方もいらっしゃいますが、
それは家庭料理として何の問題もありません、
骨まで柔らかくできますのでお子様にはいいでしょう。

しかし、板前の私にとっては、それでは失格なのです。
圧力鍋を使うとどうしても鯖の旨さが鯖から抜けてしまいます。
圧力がかかると、鯖の脂肪分が身から全て出てしまうのです。

「鯖のみそ煮の物語」

時間をかけて煮ることによって、鯖の身の中の旨みは
そのままで骨まで柔らかい鯖のみそ煮ができるようになりました。

  
そこにもう一つの問題が出てきました。
鯖のみそ煮の甘味料の問題です。昔は砂糖が高額で贅沢品
だったため、チクロ等の甘味料など今では使用できない
人工甘味料を使って鯖のみそ煮を作っていたのです。

これには困果ててしまいました。どんなに高級な砂糖や
味醂を加えて鯖のみそ煮を作っても昔の母の味には
近づかないのです。確かに上品な甘味にはなるのですが、
鯖の臭みが残ってしまいます。

普通は梅干しと生姜を入れることで鯖のみそ煮の魚臭さを消します。
どんな料理の本を読んでも、どんな料理名人に聞いても、
この2つの食材で「鯖の匂いが消えます」と話すでしょう。

しかしそれだけでは不十分なのです。

「鯖のみそ煮の物語」

昔、母が作ってくれたあの鯖のみそ煮の味、あれは梅干と
生姜では取りきれない魚臭さまで取り除いてあったのです。

皮肉なことにあの人工甘味料が、この「魚の生臭さ」
まで取り除いてくれていたのでしょう。
 
私が目指したのは『魚嫌いなお子さんでも、美味しい!!
と骨ごと食べられ、ご飯がモリモリ食べる事が出来る
鯖のみそ煮』なのです。
しかし昔使っていた人工甘味料無しではどうしても
『魚嫌いのお子さんでも』がクリアーできない。

梅干と生姜だけでは、魚嫌いのお子さんには食べてもらえないのです。
魚好きのお客様には「こんなに柔らかくて美味しい鯖のみそ煮は初めて食べた」と好評でした。

その時点で商品化しても、それなりに売れる自信はありました。
でも私の一番のこだわりは、『魚嫌いのお子さんも・・』
と言うところだったのです。

「鯖のみそ煮の物語」

料理を生業にしていると、当然食べ物に関して色々な相談を受けます。
そしてその相談の多くは
「子供が魚嫌いで困る。特に青魚は体にも脳にもいいので
食べさせたいが。どうしても魚臭くて受け付けてくれな
い。それに骨があると輪をかけて嫌がる。どうしたらいい
だろうか?」と言うものでした・・

家庭で作る鯖のみそ煮も、市販されている鯖のみそ煮も、
鯖の臭みが僅かに残っています。
魚好きの大人はそんな匂いにそそられるのですが、
魚嫌いのお子さんには物凄く抵抗のある味と匂いになってしまうのです。
  
どうしたら人工甘味料を使わずに、昔のような魚の臭みの
無い鯖のみそ煮を作ることが出来るのだろうか?
それを考える日々が続きました。

毎日八戸で水揚げされる新鮮な真サバを買っては
コトコト煮て、味を見て、これは違う・・、お客様には
提供しないでまかないに廻す日々がつづきました。

しかしその内に、諦めの気持ちが強くなり、
次第に鯖のみそ煮を作ることが少なくなり気が付けば5年
間全く鯖のみそ煮を作ることから遠ざかってしまったのです。
  
どうしても諦めきれない、しかし出来ない、作れい・・・
この葛藤から遁れるために鯖のみそ煮を作ることを辞めてしまったのです。
  
※ 挫折を乗り越えた あるヒント

すっかり鯖のみそ煮のことなど頭から出て行き、
すっかり忘れた気持ちで過ごしていたある日、ふとテレビ
の料理番組を見ていたら、ある野菜の特集を放送していました。

なにげに見ていたその時、急にひらめいたのです。
答えが分かったのです『この野菜と鯖を一緒に煮込めば、出来る!』

そう確信しました。煮込めば煮込むほど味に深みの出る野菜。
しかもほのかな酸味があり、これが最後の魚の臭みを
取り除いてくれる・・・・頭の中で何かが弾けました。

「鯖のみそ煮の物語」

通常は鯖のみそ煮で匂いを消すために使うのは、梅干です。
そして梅干を大量に入れれば確かに臭みは消えますが。
塩味が濃くなり過ぎてしまいます。

生姜は大量に入れると生姜の匂いが強くなりすぎて、
鯖のみそ煮ではなく生姜煮になってしまいます。

しかしこの野菜だったら大丈夫です。梅干、生姜、
そしてこの野菜の三位一体が私の求めていた鯖のみそ煮を
完成させる・・そう確信しました。


それからまた鯖のみそ煮作りが始まりました。
5年間のブランクがありましたが、今度は絶対に出来ると
自信を持って鯖のみそ煮に取り組みました。


思った通りでした。この野菜を使って煮込む・・
正解だったのです。人工甘味料を使わずに
最後の生臭みを取り除いたのです。

この時こそ料理の面白さを実感したことはありませんでした。

しかし・・ここからがまた失敗の連続だったのです。
95%は自分の理想としている鯖のみそ煮は完成したのですが、
もうちょっと・・・そうですもうチョットなのです。

それは自分の心の中にだけ収めておいて、
鯖のみそ煮をメニューに載せました。
想像通り大好評をいただきました。それはとても嬉しいこ
とでした、しかしどこかで引っかかっていました、
心の何処かになにか納得できないものがあったのです。

それが10年前です。

※写真は、今年の鯖も入っています。
当時の写真ではありませんのでご了承下さい。




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2009年10月11日(日)更新

「すぐやる技術実践ノート」とは・・

<今日も板長の言葉で書きます。>

6日の久米繊維工業社長の出版パーティー・・
さて何の出版か?というと

今の時代に即応して、私達が社会で何をすべきか?
どうしたら・・行動できるかを解説した著書なのです。

「すぐやる技術実践ノート」

パーティー前の講演の冒頭に、久米社長から
こんな質問が・・

「すぐやる技術実践ノート」

この講演に出る前にしていますか?してきましたか?
社会人として・・最低この程度の事は・・しないと!と

板長も途中からこの質問を行っていないので着席しました。
最後まで、出来て立っていたかたは0でした・・

でも、久米社長さんの思いは・・この会場に来られている方にではなく

「若い人・今の時代に悩んでいる人・壁に当たり動けない人」への
分かりやすく解説した・・教科書を出版されたのです。

「すぐやる技術実践ノート」

(一人で行動するのは恥ずかしくないし、孤独でもない!)

なるほど・・と頷きながら・・一人の方が動ける
複数だと・・直ぐには動けないし不都合が多く出る・・確かに

「すぐやる技術実践ノート」

(若いころの失敗は「立派な資産」になる)

板長の鯖のみそ煮や虎鯖も確かに失敗続きだった・・
だから、今の味が出来た・・あの失敗の山のお陰です。

「すぐやる技術実践ノート」

(上司や先輩は打開策を知っている。早めに相談して助言をもらおう)

優秀で忙しい上司や先輩に聞くと打開策がある!
暇な人に聞いても・・答えは出ない・・確かにそうだ。

「すぐやる技術実践ノート」

(知らない人への挨拶から始めてみよう!)

子供達とのバスケでも挨拶が大切と話す板長・・確かに
社会に出たときにこの挨拶で開ける道が多い。



(ブログやウェブを利用して少しずつ自分に自信をつけよう)

板長もブログを書いて・・自信が持てた
発信は力なのだ・・ブログを書いて初めて分かった!

「すぐやる技術実践ノート」

(他人より時間をかけて素直な気持ちで取り組むこと)

苦手なことから逃げてしまう板長です・・
時間をかけて・・かー確かに大事だし

少し時間をかけてもやることが大事なのだから
少しずつなら・・出来そうです。


「すぐやる技術実践ノート」

(他人を動かすのは権力やコネではない。
情熱を持って謙虚に「夢」を語ること)

この言葉は・・強い言葉です!
ただ仕事をこなしていても、それは流れの中にいるだけ

「夢」を持って進むと世界が広がる・・なるほど!

まだまだ・・社会で役立つ事が沢山書かれています
それも・・勇気を出してやれば出来る事を!

「すぐやる技術実践ノート」

久米信行社長からのサインです。

今、何をすると前に進めるかを事細かに解説されています。

板長も何処まで出来ているのか?
多分・・1割位のことしか出来てはいないでしょう!

「すぐやる技術実践ノート」

1000円で前にでれるのなら・・安い気がします。
色々な実践書が販売されていますが・・

今、何をすべきかを書かれている本は皆無です。
この本は、どこから始めるかを伝えています・・

板長も、久米社長さんとの出会いで、
鯖を発信する術を知りました。

そのお陰で、虎鯖を首都圏で販売する手ががかりが見えたのです。

この書を板長も読み直して・・前に進みます♪



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2009/10/31(土) 08:23
また・・投稿をお休みします・・
2009/10/30(金) 08:54
物産を終えて・・「こだわり」に『自信アリ!』
2009/10/29(木) 09:08
物産を終えて・・IN船橋東武百貨店
2009/10/21(水) 07:29
虎鯖物語・・・船橋東武「にっぽんの味」・・物産その2
2009/10/20(火) 06:43
虎鯖物語・・・船橋東武「にっぽんの味」・・物産その1
2009/10/19(月) 21:49
青森イトーヨーカドーのお礼と・・これからの物産と催事
2009/10/19(月) 09:46
八戸の鯖を・・船橋東武デパートへ
2009/10/19(月) 07:57
越前クラゲと格闘する日の出丸・・その3
2009/10/19(月) 06:02
越前クラゲと格闘する日の出丸・・その2
2009/10/18(日) 07:27
青森へ
2009/10/16(金) 20:06
越前クラゲと格闘する日の出丸・・その1
2009/10/14(水) 09:45
クラゲ退治でした・・
2009/10/13(火) 07:20
鯖の味噌煮の物語 ・・その2
2009/10/12(月) 08:48
鯖の味噌煮の物語 ・・その1
2009/10/11(日) 13:23
「すぐやる技術実践ノート」とは・・
2009/10/10(土) 08:21
「すぐやる技術実践ノート」出版記念パーティーで「虎鯖 棒すし」を
2009/10/07(水) 08:25
料理教室・・と・・明日は東京へ
2009/10/06(火) 08:37
感謝と・・反省の「虎鯖 棒すし」
2009/10/05(月) 08:23
逃亡者(鯖)・・クラゲ軍団編・・その2
2009/10/04(日) 16:32
逃亡者(鯖)・・クラゲ軍団編・・その1
2009/10/02(金) 08:20
日の出丸・・今朝も明日も・・クラゲ退治へ
2009/10/01(木) 08:46
日の出丸・・越前クラゲ千匹以上と格闘を!