大きくする 標準 小さくする

2009年02月26日(木)更新

鯖のみそ煮の物語・・・その3

八助梅は、旧名川町下名川で
サクランボの収穫が多い土地で育てられています
「達者村梅プロジェクト」の美女軍団が

達者村梅プロジェクトの皆さん

八助梅を作るプロ集団です。
前会長の川門前さん、会った当初は・・こう話してくださいました。

「梅、特に豊後梅は手をかけなくても沢山育ちます、その分安価で
手間代にもなりません!しかし外国産は添加物・保存料だらけ
おにぎり・・にして子供が持って行く時には私は不安です。」

「温かいご飯で・・添加物を包んでお昼まで置く・・
それを子供達が食べるんです・・私は嫌です!!」

板長も思います、色が良ければ・・保存がきけば・・でいいのか?

川門前さんも梅作りには苦労されたみたいです
「カビが生えるのよー・・塩分もさることながら
干し方が悪いと美味しくないのよ・・干しの手を抜くとカビの原因で
梅干し・・と言われるのは、干しが大切だから!」

何度も失敗した話を聞きました・・
「仲間達の中にも、上手な人下手な人がいます。下手な人は、干しで手を抜くから!」

八助梅でも、添加物や保存料を入れて作る会社もありますが
板長は、この人川門前さんからのみの購入です!

森田味噌・・
この味噌の凄さは・・別物です!奥さんは言います
この店の「麹」は先代が残した宝物、その麹を今のご主人が脱サラをして守っています。

板長「樽で持って行ったら・・暗い涼しい所に置くのでしょう?」

奥さん「この味噌は、どこでもいいですよーでも温かい所の方が熟成するから!」

今時の味噌で温かい所で熟成させる味噌はありません
1年8ヶ月で食べられ・・3年物は味がマイルドです

田舎味噌独特の臭いはしません、煮干や花鰹の邪魔もしません・・・前には出ない

鯖のみそ造り

「麹」の強さは森田味噌の原点・・保存料を使わないで
常温保存が出来る・・味噌の話をすると何時間でも・・と


「こだわり」の八助梅と森田味噌・・その2つの力で
板長の「鯖のみそ煮」が出来ます・・



※ どうして谷口板長の鯖の味噌煮ができるまでに、3日間もかかるのだろうか?


煮る事により、骨が柔らかくなり鯖を丸ごと食べられる。

しかしやたらと煮込めばいいと言うものでもありません。この鯖の味噌煮を作るために3日間も手間暇を掛けるには、他にも色々な理由があるのです。

まず鯖を捌いて適当な大きさに切り、広い口の大鍋であの野菜と生姜、酒で6~8時間煮込みます、
小さな鯖の場合は切り身も小さいので6時間程で骨まで柔らかくなますが、大きな鯖ですと8時間以上煮込まないといけません。

  この煮込みでは何度もアクを取る作業が必要になります。チョットでも目を離すとアクが溜まり過ぎて味落ちします。
こうしてアクを取り続けていると昔の人は本当に丁寧に料理を作っていたのだと、つくづく思い知らされます。

この工程が済んだら、一晩寝かせて冷やします、ここまでだいたい1日が過ぎます。
  
  翌日温度が下がった頃合を見計らって、鯖の汁に味噌と砂糖を加えて鯖に味を付ける工程に入ります。

鍋に火をつけて煮詰めていきますが、ここがとても大切で全神経を集中させて頃合を見極めます、
(最近の見極めは・・サチコが担当・・板長はバラ付く・・と)

鯖のみそ造り

火加減一つで煮汁が苦くなり煮過ぎて味が別物になります。火加減と味加減、この2つを常に確認していきます。
ここが昔、母が愛情込めてコトコトと煮ていた時と同じ状態なのですね。

火加減の失敗は何度も体験・・鯖が崩れ落ち・・鍋が焦げ・・

料理に愛情を込めるというのは、気持ちだけの問題なのではなく、やはりこういう手間をかけることを言うのでしょうね。

  鯖を煮あげるまでの時間は、その日の湿度が関係してきます。2時間程で煮上がる時もあれば、3時間以上かかる日もあります。季節によって、その日の天気によって全く違うのです、不思議な物ですがそうなのです。

正直言いますとあの野菜と出会うまでは化学調味料を入れていました、どうしても味を安定させようと思い・・苦肉の策でしたが・・そうだったのです。

鯖のみそ造り

  しかし、今はそれを使わなくても済むようになったのです、それだけあの野菜には奥の深さがあるのですね、化学調味料は魚の旨みも消してしまいます料理の基本の素材の旨みを殺してしまい。「味に蓋をして調味料のあじを味わう」ことになってしまいます。
  
  さて。煮詰まって煮汁に適当なトロミが出たら火を止め、また一晩寝かして鯖に味を染み込ませます。これで3日間が、あっという間に過ぎてしまいます。

  味噌が少ないと鯖の臭みが消えません。甘さがないと鯖の旨みが引き出せません。トロミがないと鯖に味噌が絡みません。そんな事を呪文のように唱えながら28年かけて現在の鯖の味噌煮が完成しました。

  最近よく耳にする「食育」その考え方からも、青魚を骨ごと食べられ、しかも魚嫌いのお子さんにも喜んで食べていただける私の鯖の味噌煮は最適の品だと板長自身が思います。

またお年寄りの方にも喜ばれる料理として好評を戴いております。そればかりではなく酒の肴として、のんべーの皆様にもファンが増えてきました。

  最近は、一度注文をしていただいたお客様から「子供にまた食べたいと言うので」と繰り返し購入していただけるようになりました。

  また、祖父母に食べさせたいと毎月買ってくださるお客様もいらっしゃいます。
真空で冷凍しておりますので、チョット手抜きをしたいなーと思った時に姑さんやお子さんのおかずとしても調法していますと主婦の方からも話されます。

鯖のみそ造り
(写真は加熱しないで袋を開けたままの状態です、常温の方が味噌が絡みます)

板長・・鯖料理の原点は
「子供の頃に食べた、母の鯖のみそ煮」です、「子供に・・」は板長の理念になりました

そしてこの製法を特許に申請しました、八戸の味に定着させたいから

昭和の時代・・八戸の家庭ではどのような食べ物があつたのかは・・子供の板長は?

しかし、大量に八戸港に水揚げされた鯖は八戸の文化です
あの母味を再現出来た!数々の出会いに感謝です♪

明日は・・虎鯖の物語を書きます・・ハイ



*********************************

「虎鯖 棒すし」関西以南への発送は航空便でいたします。
八戸ニューシティホテル0178-46-0311で確認を!
     ≫≫≫こちらから

ラズエル細木書・・週刊漫画「ゴラク」
「酒のほそ道」「ラ・寿司」「dancyu」掲載の
「虎鯖 棒すし」 と 「鯖のみそ造り」の購入はこちらから
   【まごころふるさと便】

   八食センター オンライン ショッピング 
<<  2009年2月  >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28